メガンテ
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18)  愚か者には必ずその上をいく、
    愚かな賛美者が見つかる。



                  ボワロー



 あれだけ傷つけられたフレンドノベルに、いつの間にか未央は戻っていた。


「モバスタはレベルが低すぎるよ」と、最もな理由を語った未央だったが、自分の栄光が忘れられないだけだと思った。二位に大差を付けての、ダントツ一位。それがモバスタで得られなかったから、しっぽを巻いて逃げ出す。つまり、虚栄心。虚栄心ほどやっかいな物はない。


モバスタ上位の作品は、ストーリーには既視感があるし、描写力も文章力も決して高いとは言えないが、全て読者を向いていた。


読者に読まれたもん勝ち。


そんなサイトの雰囲気が、釣り作品を助長させる要因の一つにもなっていたが。不快な内容を書いて読者を怒らせ、レビューを書かせる(レビュー数がランキングに影響するため)。所謂釣り作品が、ここは他と比べて多かった。


 未成熟な読者は、釣り作品に怒りのレビューを書き、そのレビューに対して賛同派(通称、擁護派)が作品と作者を庇う書き込みをする。そうして、どんどん釣り作品が上位に上がって行く。未央の作品が上位にあったのは一瞬だけで、そんな作品に抜かれていった。


 それと同じく、てっとり早く読者を引き寄せる、どこかのサイトをコピーした、他人の褌で相撲をとるような作品も散見された。けれど、その作品の価値を決めるのは、あくまでも読者だ。読まれたもん、賛同されたもん勝ち。読まれたい。読まれたい。読まれたい。どの作品もこう言って、読者に手を差し出していた。








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