メガンテ
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じゃ。私に質問する隙を与えないように、未央が素早く部屋を出て行く。ベッドには未央が捲っていた、長沢延子の詩集だけがぽつんと残っていた。


「未央と二人っきりで会ってるんですってね」


久しぶりに連絡した根本は、私の鋭い声にも余裕で返した。


「うん。だってさ、未央ちゃんは美幸ちゃんがいると、凄く緊張してるじゃない?不必要に格好つけるし。二人っきりの方が、彼女もリラックスしてくれるんだよ」


「と、言うか。未央一人の方が、騙しやすいからでしょ?」


「えー、ちょっと、またそんなこと言う!俺、そんなことしないよー」


大声で笑った後、態とらしく声を潜めた。


「もし、そうだとしても。結果的には、美幸ちゃんが美味しい思いをする計画だからさ」


「計画?未央も、計画、計画、言ってるんですけど。何ですか?根本さん、それが何だか知ってるんですか?」


「う、うん。まあね……」





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