メガンテ
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「噂って、本当なの?」


「何の噂ですか?」


しらばっくれた私の頭に、未央の声が木霊した。


「私やっと、美幸と同等になれた感じがする」

棚から本を数冊掴むと、壁に投げつけた。苛々した。脳味噌がむず痒くなって、どうしようもない。その痒みを止めようと、何冊も何冊も投げつけた。肩で息をする私に、母が父を咎める声が聞こえる。


「美幸が荒れてるじゃない!もうあの男の話は、止めてくださいね!」


 しかしいくら私が避けたくても、運命は向こうからやって来る。未央は「根本と会う件」は、私が未央への借りだと勘違いしていた。どうせ、根本が適当な話をしたんだろう。借りを返す為に、どうしてもオフ会に参加しろと言って引かない。


「だって、洋介君がいるでしょ?どんな顔して会えば良いのよ」


「洋介君は、美幸に同情的だよ。兄貴が美幸さんの人生を台無しにして、申し訳なく思ってるって。謝りたいみたいよ」


「でも、私はフレンドノベルでは書いてないし、みんなに会っても話が合わないよ」





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