メガンテ
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「つまり、若い層が読めば、単なるラブストーリーに思えても、それなりの人が読んだら、別のテーマが見えて来るような?」


「表面的には一緒に見えても、本質的には全くレベルが違う作品」


「できるかな?」と、根本が俯く未央を覗き込んだ。未央が私の顔を見て、どうすべきか無言で語りかけて来る。だから、私は未央の背中を押すことにした。


「未央だったら、きっとできるよ」


「そうかな。美幸は私のことを、買い被ってるよ」


未央が芝居がかった仕草で、私にしなだれかかる。


「携帯小説サイトでちょっと人気が出ただけの、文章作法も何もしらない馬鹿だもん」


急に謙遜し始めたのは、未央の虚栄心が満たされたいからだと感じた。敏感にそれを察知した根本と目配せをして、それがすっかり潤うように未央を褒め称え続けた。




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