メガンテ
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「でもまだ、好きなんじゃないのか?」


好きと言うより、怖いんだ。成瀬だけではなく、本気で男に関わることが。人に関わることが。


「そっか」


私が答えないことを肯定だと捉えた父が、頷いた。


「あら、お帰りなさい」


母がお風呂から上がって来て、妙な緊迫感に瞬きを繰り返す。


「どうか、したの?」


「ううん、何でもない」


 自分の部屋に逃げ込んで、何か熱中できるものを探した。今の、このざわつく気持ちを紛らわせる、何かを。


いや、誰かを。




 未央への興味はすっかりなくなっていた。あんな中途半端な内容では、昔のような人気を得ることは難しいだろう。人気のない未央なんか、どうでも良い。


 私はモバスタの上位作品を順に読んで行った。どれもラブコメにエロ要素を加えた、似たような話だったが、一作だけ心惹かれる作品があった。


 それは私の仕事柄ということもあるが、作者が子供らしく得意げに「悪戯」を語る姿が滑稽で面白かったからだ。


 作者は、(本人曰く)進学校に通う現役高校生男子らしい。悪徳出会い系サイトへわざと登録して、その請求を独自の方法で撃退するという内容の作品を書いていた。





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