メガンテ
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 違法とまでは言わずとも、グレイなネット上の出会い系・アダルトサイトは、VISAやMASTERと言った、所謂提携カードしか利用できないようになっている。


 それは、私が働くミコスなどといった日本のクレジットカード会社は、信用のないサイト(決済代行会社)とは取引しないからだ。なので彼等は、海外のVISAやMASTERの加盟店と契約し、あたかも海外でクレジットカードを使用したかのように請求を上げて来る(これば違法ではないが、ルール違反)。請求書を見ると、知らない決済代行社の名が記載され、外貨で請求されている。


「俺、アメリカに行った覚えないし。カードを不正利用されたんだよ!いや、お前の所が間違った請求をして来ている。お前の所は詐欺会社か!」


電話の相手は、興奮して声を張り上げる。しかし、サイトの決済代行会社へ問い合わせると、使ったサイトの名前が分かる。こんな風に。


「――外国人巨乳熟女パラダイスというサイトで、外国人女性の性的な行為を動画で見るようなサイトですが、ご利用覚えはないですか?」


「あ、あぁ……あ、はい。利用しました……」


 通常、この手のアダルトサイトは「成人向けサイト」。出会い系は「コミュニティサイト」と言葉を濁すが、使った日付や金額で記憶が蘇らない鈍い男には、この位のことを言ってやる必要がある。自分の、ストレス発散の為にも。


 最初は、一般常識が通用しない客達に苛々を募らせていた私だったが、被害者面をする客達をチクチク苛めることが、意地の悪い私の性格に驚くほどマッチしていた。


「美幸ちゃん向きの仕事だと思ったよ。馬鹿を苛めるのって、楽しいでしょ?」


「う、うん」


根本とは、週一の割合で会っていた。美味しい食事と、お酒と、時にはセックス。しかし、体の関係を根本は強要しなかった。その辺は大人の余裕だろうか。未央の計画も、根本なりに根回ししてるようだった。


「やっと、元気が戻って来たって感じだね。俺も嬉しいよ」


「根本さんには感謝してます。ありがとうございます」




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