メガンテ
[7](7/8)

「未央、その傷どうしたの?」


蹲る未央に声を掛けても、体を小刻みに震わせているだけだ。


「美幸、お願い帰ってよ!あんたにだけは、こんな姿を見られたくない!」


「でも、怪我してるじゃん!」


背後でおばさんが悲鳴を上げて、私の体を押し退けた。


「未央!あんた、何してんの?」


未央の手には、剃刀が握られていた。恐らくあの傷は、自分で付けたのだろう。腐臭の原因は、化膿した未央の体だった。


「おばさん、どうしよう……。ねぇ、どうしよう」


恐ろしかった。私が作り上げた醜いモンスターを眺めているのに、怖くて怖くてしょうがなかった。


 結局未央は、父が勤める精神病院に収容された。










- 36 -
前n[*][#]次n

/323 n

⇒しおり挿入

⇒モバスペ脾ook


[←戻る]