メガンテ
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悔しさで息ができない。同時に吐き気もする。あんなにプラプラ生きていて、学歴も、お金も、定職もなくて、私にたかってるような下品で馬鹿な女が、何故こんなに人気があるのか?


「未央の小説、本になるかもね?そしたら買うからね!」


そう、メールを送った。指が震え、何度も打ち間違いをして、やっとまともな文章を送信することができた。


 その夜、私は眠れなかった。眠れずに、未央の作品を何度も何度も読み返した。けれど、どこが面白いのか、読んでも読んでも分からなかった。


 やっとの思いで送ったメールだったが、有頂天になった未央から返事は来なかった。ふと時計を見ると、深夜一時。サンドイッチ工場は、早朝四時から稼働する。だらしない未央でも、眠っているだろう。苛々し、怒りに狂った私は、非通知で未央に電話することにした。


「――ハイ?」


数回の発信音の後、未央の眠そうな声が聞こえる。


「え、誰?」


私は喋らない。



「ねぇ。ちょっと、誰よ?こんな時間に!」


未央の思考がはっきりとした瞬間に、電話を切った。こんなに頭に来たら、不眠症の未央は暫く眠れないだろう。良い気味だ。










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